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職員ブログ

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義母 介護職員 S・Y

2020-01-06
義母は昭和7年生まれの87歳。小さいけどしっかり者で人情味のある明るい性格だ。持病もなく元気が自慢。そんな義母が認知症になった。最近は症状も重くなり、買物してもお金を払う事が解らない。一日に何度もスーパーを訪れたり、銀行にも一日に三度は訪れたりと、金銭管理も出来なくなった。そんな義母を心配して家族で相談し、施設入居を決めた。身体は元気だが、認知度の高い義母が入所出来る施設は少なく、直ぐに入所するとなれば、有料老人ホームかグループホームと選択肢も狭かった。足を運び、何ヶ所も見学に行き受け入れ先が決まった。「旅行に行くからホテルに泊まるよ」と言って連れて行ったので、グループホームのリビングはホテルのロビーと思い込み、部屋に案内されるとベッドに横たわり、くつろいでいた。他の部屋が気になったのか、ホーム内を散策したり、入所の方と穏やかに会話し、笑い声が響く位、楽しそうに過ごしている光景に安堵した。その反面、住み慣れた場所を奪い、生活リズムを乱したのではないかと懸念も残るが、義母には人と関わりながら、日々の暮らしの心配をせず、余生を過ごしてほしいと願うだけである。本当は、家族のもとで暮らす事が理想だが、難しい現実の中、苦渋の決断をし、人様に預ける決断をした。介護は、利用者の日々の暮らしを支援するだけでなく、そんな家族の思いがある事を忘れてはいけないと痛感した。
 
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